小説のレビューとサウナの話。~船橋心療内科コラム

ある小説のレビューで「読み終わった瞬間、サウナから出てきたかのような爽快感!」とありまして。
たぶん書いた人は、間違いなく爽快感を表現したかったんだと思うんですけど、そのたとえにサウナを使うのはちょっと違うんじゃないかと。
サウナって、出たときに「あーアツかったー!」とは思いますけど、それって爽快感とは違うと思うんですよ。
アツさの余韻が残ってるわけですし。
そのときに「爽快感!」こと「さわやか!」と思うのなら、それはもうそれだけサウナがツラくて、そこから出た瞬間に「あぁ良かった!」と思ってるってことなんじゃないかと。いかにも牢屋から出たみたいな。
そうじゃなくて、サウナは入ってる瞬間、アツいのが気持ちいいだろと。
近いものでいうと、お風呂に入ることは気持ちいいですし、出た瞬間に「気持ち良かったー」とか「のぼせたー」とか思うことはあれど「爽快感!」とはならないと思うんですよ。
いやもちろん「サウナも終わった、水風呂も入った、そして涼んでととのったー!」みたいなときは「気持ちいい」と感じるでしょうけど、それすらも爽快感と言っていいのか。どっちかというと「とろ~ん」みたいな表現に近いんじゃないだろうか。
そんなふうに思います。
レビュー一つでここまで反応してしまう自分に爽快感と逆方向の気持ちを感じつつ、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)




