謝る以上に大切なこと。~船橋心療内科コラム

仕事や人間関係でミスをしてしまったとき、つい何度も謝ってしまうことがあります。

「本当にすみません」
「申し訳ありませんでした」
「ご迷惑をおかけして、すみません……」

もちろん、謝ることは大切です。

でも、何度も謝り続けていると、かえって相手に気を遣わせたり、自信がなさそうな印象を与えたりすることがあります。

そこでおすすめしたいのが、「謝罪のあとに感謝を伝える」という方法です。

たとえば、仕事で間違いを指摘されたとき。

「すみません! 本当にすみません!」

と繰り返す代わりに、

「すみません、間違えていました。教えてくださってありがとうございます!」

と伝えてみる。

すると、同じミスをした場面でも、相手に与える印象が少し変わります。

謝罪だけでは「自分が悪かった」という部分に意識が向きますが、
感謝を加えることで「相手が助けてくれた」という前向きな部分にも目を向けられるからです。

心理学では、感謝を伝えることが人間関係を良好にするうえで役立つと考えられています。

感謝されると、相手は自分の行動が役に立ったと感じやすくなります。

つまり、相手の指摘を単なる「叱責」として受け取るのではなく、
「助けてもらったこと」として受け止めるわけです。

たとえば、約束の時間を勘違いしていたなら、
「遅れてすみません。待っていてくれてありがとうございます」

資料の間違いを指摘されたなら、
「確認不足でした。気づいていただき、ありがとうございます」

こんなふうに、謝罪と感謝をセットにしてみるのです。

もちろん、大きなミスをした場合は、謝るだけでなく、原因の説明や具体的な改善策が必要です。

また、相手が深く傷ついているときに、感謝の言葉だけで話を終わらせようとするのも適切ではありません。

大切なのは、謝罪の回数を機械的に一回にすることではなく、
必要な責任を果たしたうえで、いつまでも自分を責め続けないことです。

何度も「すみません」と言うより、一度きちんと謝って、相手への感謝を伝え、次の行動で示す。

そのほうが、誠実さと前向きさの両方が伝わることもあります。

ミスをしたときほど、謝罪だけで会話を終わらせない。

「すみません」のあとに、「ありがとうございます」を添えてみてください。

それだけで、失敗した場面が、少し温かいコミュニケーションに変わるかもしれません。

今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)